メーカー三菱
車種スーパーグレート
年式2007年式
施工個所スーパーグレートのハードックスボディのふくらみの修理をして、車検整備を行いました。
作業日数約7日

ボディが膨らみ車検が通す事が出来ないので、ボディを修理して、車検も同時にできるかとの相談がありました。

道路交通法では車の大きさが最高限度として決められております。
幅-2.5m、高さ-3.8m(指定道路を走行する車両は車高4.1m)、長さ-12m(高速自動車国道を走行するセミトレーラ連結車及びフルトレーラ連結車はそれぞれ16.5m、18m)
とあります。

今回の車両は、鉄のスクラップを運搬する車両で、ボディが積載時、経年劣化などにより膨らんでしまい、道路交通法の2.5mの幅に収まる事が出来ずに困っていました。

ボディ修理

入庫時に車両の幅を測定すると2.7mと片側0.1m(10cm)左右合計で0.2m(20cm)広がっていたため、このままではコンプライアンスに抵触するため、車検を受ける事が出来ません。
また、スクラップを運搬する車両のため、ボディがスエーデンスチール製のHardox®ハルドックス耐摩耗鋼板(ハードックス)という材料を使い製造されているため、外から大きな重機で押しても車全体が動くだけで、既定の幅に戻りませんでした。

スエーデンスチール製のHardox®ハルドックス耐摩耗鋼板とは
通常の鉄に比べて約3倍以上の磨耗に非常に強い材質です。 掘削機、フロントホイールローダー、ダンプカー、採鉱トラック、コンベヤ、シュート、コンテナ、粉砕機、破砕機、ミキサー、ふるい、スクリーン、解体機、バージといった岩、砂、くず鉄、鉱物、廃棄物などによる磨耗にさらされる機会のパフォーマンスを高め、状況によっては耐用年数を数倍に高める事も可能な材料です。

スエーデン鋼 ボディ修理
下から撮影したものです。
土台枠の位置が元の位置でした。土台枠の溶接の一部がはがれていたため、初めに溶接しました。

スエーデン鋼 ボディ修理

ボデーの土台になる横根太に溶接されている部分が経年劣化と衝撃ではがれていました。
外から、5tのフォークリフトを使い外側に広がっていた土台を内側に押しながら溶接しました。

スエーデン鋼 ボディ修理

左右の土台部分12か所を溶接固定していきました。スエーデンスチール製のHardox®ハルドックス耐摩耗鋼板の溶接は母体をある一定の温度まで熱してから溶接する方法で強度を保っています。
弊社も推奨している熱入力による溶接を行いました。

スエーデン鋼 ボディ修理
土台を修正した後に、ボディの歪みを修正していきました。

スエーデン鋼 ボディ修理
ボディの歪みを修正するにあたって、スクラップ運搬用のボディの上部が歪まないように治具を作成して内側に修正していくうえで不要な部分が曲がらないように固定していきました。
固定した場所は、ボディ外側の縦の骨格がある部分に行いました。

スエーデン鋼 ボディ修理
3か所を治具を作成し固定しました。外板パネルを内側に引っ張るにあたり、一カ所に力が加わらないように、300mmの鉄板を製作しました。引っ張る面積が大きくするのは、全体に力を加える為で、1か所に力が集中するとある部分のみの修正になってしまうのを防ぐためです。

外板に鉄板を溶接した後に、加工したフックを溶接して7.5tのレバーブロックという機械で内側に荷重をかけていきました。

レバーブロックとは、ガッチャ・チェーンブロックといわれることもあります。
レバーブロックはトラックに荷物を固定する時、荷物を固定する時にレバーブロックで行うこと多いです。レバーを引くとチェーンが伸び縮みすることから、自動車の修理などでエンジンを吊り上げたり、荷物を引っ張ったりと多様な使い方があります。

このレバーブロックを5台使いパネルには約38tの力を加え外板パネルを修正していきました。

スエーデン鋼 ボディ修理

修正途中の右側の外板パネルです。

スエーデン鋼 ボディ修理

左側の外板パネルです。規定内の幅に収まっていきました。

スエーデン鋼 ボディ修理

柱部分に亀裂がある部分は溶接して修正していきました。

スエーデン鋼 車検整備

修正を行いながら、車検の整備を行いました。同時作業することで、時間の軽減に努めています。

スエーデン鋼 車検整備

この写真で、タイヤハウスのフェンダー部分が膨らんでいることとボディが膨らんでいることが確認できます。

スエーデン鋼 車検整備

右側は土台を溶接完了したところです。タイヤを外して同時作業と為、ボディと車検の写真の時間のタイムラグがあります。

車検整備 トルクロッド交換

デフの上部のトルクロッドブッシュが破損していました。

車検整備 トルクロッド交換

下側左右のトルクロッドブッシュについても、破損していました。重要物を積むため破損したと考えられます。こちらの部品も交換いたしました。

車検整備 トルクロッド交換

リヤのホイールを取り付け、ホイルについても塗装を行いました。入庫時にはボディが膨らみ法令に適合しない車両でしたが、ボディを修正して、車検整備を行い無事に継続車検に合格しました。

5日間という時間がかかりましたが、修理と同時に車検整備を行うことができました。