メーカー トヨタ プロボックス サクシード
車種 プロボックス サクシード
施工個所 トヨタのプロボックス(PROBOX)を現金輸送車(特殊車両)に改造 プロボックスはサクシードと販売店の違い
作業日数 約5日
価格 約350,000円
トヨタのプロボックス(サクシード)の後方に隔壁を製作した特殊車両です。貴重品を運搬するため後方荷台を隔離してほしいとの要望でした。
新車登録時、現金輸送車で登録も可能です。特殊車両になります。
前方からの現金へのアクセスができないようにしてほしいとの要望と、後部座席は通常通りに使用できること、外見からは、まったく判断できないような作りにしてほしいとの要望でした。
後方の荷台部分に隔壁を作るために、段ボールを使用して型を作成しました。
型は、荷台の内側と同じサイズで採寸しました。
採寸後、外側から15mm小さくしたものを切り抜き、それを隔壁にすることにしました。
15mmにしたのは、現金輸送車ではここが重要で、前方から後方へ手や指が入らないようにすることを目的としているため、ぎりぎりのサイズにしました。
作業中は内装の傷防止のため、分解できるところはすべて外しての作業になります。
紫色のシートは、吉野株式会社製のプレミアムプレミアという製品です。日本工業規格 JISA1323でスパッタシートの性能順にA種・B種・C種とあります。一番性能高いJIS A1323 A種 より性能が高いため使用しています。
車両内部での仮合わせする場合に絶大な能力を発揮して、溶接やサンダー加工時において、飛散を防止する事が出来ています。
ベニヤの上に実寸を書きました。その上に隔壁を製作しました。
隔壁は鉄のアングルで製作しました。
取り付けるのにブラケットが必要なので、仮合わせした状態から、鉄のフラットバーを曲げ加工してステーを製作しました。
内側には網をつけてほしいということと、後方視界も確保したいとの要望があったことと、手で触れてもけがをしないことがありました。
隔壁の枠に載せて、寸法を決めて、エアーサンダーに1mmのカッター刃を取り付けて切断しました。ステンレスなので、簡単には切断できないためこの方法をとりました。
ステンレス製のクリンプ目金網を使用した理由は、ステンレスを使用することで、強度の確保をかんがえたこと。長い間の使用で錆が発生しない事を考えてこの選択になりました。
製作した隔壁枠に、ステンレス製のクリンプ目金網を溶接で取り付けしました。
ブラケットは曲げ加工した後に穴をあけて、何度か仮合わせしたものです。
床面の固定方法は、フロアマットを外して、床面にリベットで固定しました。
フロアーマットを切断加工して、このようになりました。
そこに専用のブラケットを作成して、ボルトで固定しました。
左右の部分に関しては、内張りを取り外して、骨格からブラケットを作成してあります。
内装を外さないと見えない部分ですが、これを作成することにより、隔壁の振動防止と、思いがけない衝撃にも対応することができます。
それぞれの部品は仮合わせが終わった後、すべて分解して一つ一つの部品をシルバー塗装しました。
その後、元に戻して完成になります。
外見からは普通の商業車としか見えません。現金輸送車とは全く分からないつくりにしてあります。
外見の写真は、防犯上掲載を控えさせていただいております。
お客様の貴重な財産を守るための現金輸送車。お客様の要望をくみ取り、強固な作りにしてあります。