令和6年6月1日発行号
通巻 431号
株式会社 肉牛新報社 平成元年1月23日第3種郵便物認可
肉牛ジャーナルに掲載させていただきました。

肉牛ジャーナル
肉を考え牛飼いを思う専門情報誌
〇THE BEEF CATTLE MAGAZINE

肉牛ジャーナル 家畜運搬車 畜産 家畜 牛 豚

特集
交雑種の最近の情勢と事例

家畜運搬車を製造していて、より多くの畜産農家の方に、弊社の家畜運搬車製造の取り組みについて知っていただきたく肉牛新報社の肉牛ジャーナルに家畜運搬車の広告を掲載させていただきました。

肉牛ジャーナル 家畜運搬車 畜産 家畜 牛 豚

購買者にとって快適な子牛市場を目指して

CBSの子牛育成牛舎のようす。清掃が行き届いている

費していこうという取組です」(佐々課長)とのこと。このように農協だけでなく、生産者自ら拠出して実施している取組が多いのは壱岐の特色の1つ。島内の一体感や連帯感が強く、足並み揃えて畜産振興に励んでいる産地といえる。

生産者支援策も充実

ここまで壱岐家畜市場における取組を紹介したが、一方で壱岐では生産者支援の取組も充実しているとくに有名なのは平成13年に開設された「キャトルステーション(子牛共同育成施設)」 で、雄は生後4ヵ月から・雌は生後5ヵ月からの子牛の預託を受け、市場出荷まで育成するシステムを作り上げた。これは今や全国に広がったキャトルセンターのモデルケースといえる。 平成20年にはキャトルブリーディングステーション(CBS)を設立し、子牛の預託育成だけでなく不妊牛のリハビリや繁殖素牛の育成も実施している
(CBSについては2019年10月号でも詳述)。
子牛の預託に関しては、 農家は生後4~5ヵ月齢から市場出荷までCBSに管理を一任する形となり、CBSでは毎月体重測定を実施して農家に報告、出荷時期は農家判断となっている。前述のTSV-3はCBS導入時にも全頭実施しており(抗生剤ドラクシンと併用するため、費用2200円)、 新たな環境と牛群形成によるストレスの軽減を図っている。管理は専任の従業員が担い(CBSは母牛のリハビリ施設等も含めて全4名で担当)、とくに導入からCBSの環境に慣れるまでの間の下痢に注意を払っているほか、粗飼料をより食わせ込むために濃厚飼料を1日3回給餌とし、粗飼料の上に載せて与えるといった工夫をしている。
このように壱岐ではCBSを活用することで、農家の省力化や増頭、子牛管理の斉一化などを図れる環境が整っている。ただ昨今の資材高騰の波はCBSにも直撃しており、2019年の取材時には税込770円(他、事故補償費50円)だった預託料は、直近で税込1150円(他、事故補償費90円) に値上がりしている。小嶋課長によれば値上げの影響もあって預託頭数が減少傾向にあるとのこと。ただその分、1マス当たりの子牛頭数を減少させるなど、よりゆとりのある管理ができている面
もある。
以上、壱岐家畜市場の取組についてとくに購買者対策を中心に紹介した。全国的に厳しく、そして不安定な子牛相場が続いているが、壱岐市場ではJA壱岐市を中心に繁殖農家たちが一体となって、購買者に喜ばれる牛づくりに取り組み、肥育農家は壱岐牛ブランドのさらなる品質向上に取り組んでいる。
(荒木 太郎)

牛を考え牛飼いを思う専門情報誌
家畜運搬車製造にかかわる弊社として
掲載させていただきました。

令和6年6月1日発行(毎日1日発行) 第37巻第6号(通巻431号)
平成元年1月23日第3種郵便物認可 ISSN1344526×