平成25年
一般社団法人日本クレーン協会にて移動式クレーン定期自主検査者安全教育を受講しました。
令和5年より、移動式クレーンの定期自主検査(年次点検・月次点検)を開始いたしました。
定期自主検査(年次点検・月次点検)に該当するクレーン車両は以下の通りです。
吊り上げ荷重0.5トン以上の全てのクレーン
吊り上げ荷重0.5トン以上の全ての移動式クレーン
クレーンを点検・検査するタイミングは全部で4回あります。
1.年次点検
2.月次点検
3.作業開始前の点検
4.暴風後等の点検
年次点検とは
「1年以内ごとに1回」行う検査のことを言います。
1年に1回の重要な点検になります。
月次点検とは
「1ヵ月以内ごとに1回」行う検査のことを言います。
非常に重要な点検です。必ず行う事を推奨いたします。
作業開始前の点検とは
クレーン作業を開始する前に行う点検のことを言います。
毎日行う点検ですので、不備が無いかりチェックするを義務づけられています。
暴風後等の点検とは
暴風や地震の後に作業を行う場合、必要な点検のことを言います。
点検をしなければいけない場合は、以下の通りです。
●瞬間風速が毎秒30メートルを超える風が吹いた時
●震度4以上の地震が発生した時
暴風後等の点検は屋外に設置されているクレーンのみに適用されます。
1つ注意点があります。
点検・検査後は必ず検査結果を保存することです。
クレーン等安全規則https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=347M50002000034
「自主検査等の結果を記録し、これを3年間保存しなければならない」と義務付けています。
点検・検査をする際の項目について解説します。
作業開始前点検
作業開始前点検の項目は以下の通りです。
●巻過防止装置・ブレーキ・クラッチ及びコントローラーの状態を点検します。
●ランウェイの上及びトロリが走るレールの状態とワイヤーロープが通っている箇所の状態を点検します。
クレーン等安全規則では、「作業開始前点検のみ、点検記録を残さなくてよい」とされています。
年次点検
年次点検の点検項目は以下の通りです。
●構造・機械・電気部分に異常がないかの有無。
●ワイヤーロープ又は吊チェーンに異常がないかの有無。
●吊り具に異常の有無。
●基礎に異常の有無。
●荷重試験(定格荷重に相当する荷重の荷を吊って行う)
月次点検
月次点検の点検項目は以下の通りです。
●過巻防止措置その他の安全装置、過負荷警報装置その他の警報装置、ブレーキ及びクラッチに異常の有無。
●ワイヤーロープ又は吊チェーンに異常の有無。
●フック・クラブバケット等の吊り具に損傷がないかの有無。
●配線・集電装置・配電盤・開閉器及びコントローラーに異常の有無。。
●ケーブルクレーンはメインロープ、レールロープ及びガイロープを緊結している部分に異常の有無。
ウインチの据え付けの状態。
暴風後等の点検
暴風後等の点検の項目は、作業開始前点検と同じです。
暴風後等の点検も、検査結果を3年間保管しなければいけません。
必ず点検してください。
定期自主検査(年次点検・月次点検)にかかる費用
工賃や部品、消耗品(グリス)などは別途実費になります。
(注1)休日とは,土曜日,日曜日及び国民の祝日に関する法律第 3 条の休日です。
弊社、土曜日出勤日、祝日出勤日が該当いたします。
(注2)時間外とは,午後 5 時から翌日の午前 9 時までの時間です。
(注3)年末年始とは,12月29日から 1 月 3 日までの期間です。
工賃や部品、消耗品(グリス)などは別途実費になります。
費用を抑えるためには、
1.1度に複数のクレーンを点検に出す
2.平日の業務時間内に点検
御困りの方は、ご相談ください。